昭和初期の銀幕スター 高級料亭の女将 山路ふみ子さんの慈善事業を新聞で知ったのは私が二十歳の時でした。

漠然と凄い女性がいらっしゃる、雲の上の存在の異次元の活動に感動したものです。

企業メセナ―も稀な時代に個人で自然科学の若い研究者に当時の公務員の定年退職金に近い額の奨学金を出され、後々の医学、薬学、その他の基礎研究の力になり、有能な学者、研究者を多数育てられたと後日知り、唯々スゴイ!と驚いたものです。

 

八年前、文化交流使としての活動報告会後のパーティで山路ふみ子文化財団の佐藤常務様にお目にかかり、山路さんの著書を頂戴して、その夜一気に読みました。

崇高な志、決断と行動、何より素晴らしい人々との出会い、又、一人娘の人生の羅針盤ともパートナーともなり、美しい生き方を貫かれたお母様、お二人共並外れた器の方と感じ入りました。

 

先日、佐藤常務様から「五版を出しました。」と

岩崎理事長様の文も加えられた新版が届きました。
又も一夜で読み終え、以前とは異なる感動を受けました。人生経験により、思考回路も変化すると実感です。

 

人類愛に満ちた志の高い一人の女性の生き様に敬服。

山路さんの没後も縁の人達の手で志を受け継ぎ、日本映画発展の為に尽力されており、多くの映画人に元気を与えておられます。

 

私も来年のエストニアでの「きもの展」に向け、もっと頑張ろう!と心の姿勢を正すきっかけになった読書でした。